ニューロンの繊毛が中年太りを防ぐ

  • Age-related ciliopathy: Obesogenic shortening of melanocortin-4 receptor-bearing neuronal primary cilia. Oya et al., Cell Metabolism 2024, 36 1044-1058
  • 加齢性繊毛症: メラノコルチン-4受容体を持つニューロン一次繊毛の肥満による短縮

肥満は糖尿病や心血管疾患などのメタボリックシンドロームのリスクを高めるため、加齢による体重増加の要因を解明することは重要です

特に、メラノコルチン-4受容体(MC4R)は、視床下部でのレプチン-メラノコルチンシグナル経路を介して満腹感を調整する役割を担っています

この研究では、MC4Rを持つ神経細胞の一次繊毛が加齢とともに短縮することが確認されました。この短縮が満腹感に対する感受性を低下させ、結果として食欲が増し、肥満やレプチン抵抗性に繋がることが示されています

  • *注目ポイント*
  • 加齢によってMCR4が局在する一次繊毛が徐々に短くなることを発見しました
  • レプチンを投与することでMC4R局在一次繊毛を選択的に退縮させたラットでは,若くして代謝低下を示して肥満になり,レプチン抵抗性を示しました
  • この現象は,摂餌制限によって回復させることができました

ラットを用いた研究 : 年別
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